清水義久氏・枕頭の書

清水さんが、ごろんと寝ころび常日頃、手に取る本、枕頭の書。

 

清水さんのネタ本ですね。

とはいえ、本に囲まれた部屋なので手に取る本もたくさんあります。

 

清水さんは2015年9月の「素読のすすめ、もしくは・・」の中で古典の素読を勧めています。

では、数ある古典の中でどれがいいのでしょうか?

彼から何冊か紹介して頂きました。

それが、彼の枕頭の書であり、ネタ本でもある古典です。

 

気に入った古典を丸暗記するつもりで素読していただきたいとのことです。

 

今回は、

 

天台小止観

 

もう10年以上前になるでしょうか、清水さんが携帯していた岩波文庫版・天台小止観を「あげますよ」と言うのでありがたく頂きましたた。昭和49年発行第一刷でした。彼が当時購入したものか、後年古本で購入したものかは定かではありません。

せっかくだから、私は同じ関口真大先生の現代語訳天台小止観も購入しました。

 

岩波文庫・天台小止観の副題は坐法の作法とあります。

天台宗の大僧正だった今東光氏が、天台宗から坐禅も出たんだと書いていましたが、禅宗側からは異論・反論もあろうことかと思います。

それはさておき、学生時代、少し坐禅をかじった私としては、読んでいて大きな疑問点にぶつかりました。

天台小止観の坐禅の仕方では「まさに眼を閉ずべし。わずかに外光を断ぜしむるのみ」とあります。

半眼と教えられて、それまでずっと、そうだと思っていましたが、そうではないのかもしれない。

 

そういうことはプロにお聞きするしかない。

ぶしつけながら、玄侑宗久氏にEメールにて質問してみました。

さすが玄侑氏、一読者の突然のメールにも丁寧な返信が届きました。

回答は、ある程度予想された通り「宗門が違うので、他の宗派のやり方はわからない云々」というものでした。

玄侑氏がこの天台小止観本を読んでいないはずはないし、事実、どなたかの対談でもこの本のことには触れていました。

なかなか、一読者の突然の問い合わせには、答えられないのでしょう。

返信のなかで、ちゃっかりと、樺島氏との共著・実践!「元気禅のすすめを紹介されました。

 

清水さんがこの企画の中で玄侑氏の本を紹介されたわけではありませんが、彼の好きな作家さんなので、ここで上記と合わせてご紹介します。

中陰の花は、清水さんが講義の中でさらりと紹介されたことも何度かありましたし、芥川賞受賞作ですから、お読みになった方も多いでしょう。

般若心経については清水さんも一家言持っておられます。彼は玄侑氏の現代語訳般若心経はどう読まれたのでしょうか。

 

いずれ、伺いたいものです。